本協会の倫理綱領
前文
企業内マネジメントコーチは、マネジメントの核となる人財の人間的成長と能力開発を推進し、企業の業績向上と充実した職場環境づくりを目指すものである。それゆえ企業内マネジメントコーチは、専門的知識及び技術の研鑚に努め、かつ自らの人格的成長をも図らねばならない。
本綱領は、社会人として守るべき道義上の生活行動規範を踏まえて、企業発展と人財育成への献身的使命遂行にあたって必要とされる道徳的事項とそのあり方について定めると共に、新たに企業内マネジメントコーチを志す人々が遵守すべき姿勢として定めたものである。
第1条 【使命】
企業内マネジメントコーチは、人間尊重を基本理念として、あくまでも企業内での人財教育、問題解決、業務実績の支援、業務実績の調整などに対する社内コーチング活動によって、社員さんの人間的成長を援助し、さらなる企業の発展に貢献することを使命とする。
第2条 【責任】
企業内マネジメントコーチは、企業の業績向上と充実した職場環境づくりを主眼に置き、自らの専門的業務の及ぼす結果又は成果に責任をもつことである。その使命の達成にふさわしい見識と技能を保持し、人格形成の向上に努めなければならない。
第3条 【技能】
企業内マネジメントコーチは、人の心や思考にかかわる職務を行う者であることを自覚しなければならない。したがって、健康的な心身を保持し、つねに職場環境の把握につとめ実践に即した知識と技術の研鑚を重ね高度な能力を保つように努めなければならない。
第4条 【守秘義務】
企業内マネジメントコーチは、職務上知り得た特別な情報や秘密を正当な理由なく他人に漏らしたり利用してはならない。
(※社会的通念及び法律的に照らし合わせて判断する。)
第5条 【基本的立場】
企業内マネジメントコーチは、職務を行うにあたって、基本的人権を尊重し、信条、性別、社会的関係などにおいて差別してはならない。常に公平な態度をもって職務を行い、その信頼を保持しなければならない。
マネジメントコーチは、企業組織のあり方などについて必要な情報を収集し、組織論、人間行動科学、経営学、経営哲学を基礎に社員さんへの援助に努めなければならない。
第6条 【私的関係の排除】
マネジメントコーチは、私的感情がクライアント(部下)との間に生じ職務の遂行に支障をきたす恐れがある場合には、速やかにコーチングを中止しなければならない。
第7条 【専門的機関との関係】
マネジメントコーチングは、あくまでも健全なる人財育成を趣旨とし、セラピーやカウンセリングなどの医療行為を行なってはならない。また、カウンセリングなどの医療行為が必要な場合は速やかに専門機関へ依頼すること。
第8条 【遵守義務】
マネジメントコーチは、本倫理綱領を十分に理解し、かつ遵守する義務を負う。